会社携帯のGPSは確認される?監視の仕組みやオフにできるかを解説
2026年7月31日 2026年7月31日

「会社携帯のGPSで、今いる場所を確認されているのでは」「業務時間外も、GPSが動き続けているのでは」。そんな不安、抱えていませんか。
結論から言うと、会社携帯にGPS機能が搭載されているだけでは、位置情報が自動的に会社へ共有されることはありません。カギを握るのは、キャリアの法人向け位置情報サービスや、勤怠管理・営業支援アプリといった「仕組み」の有無です。
これらを利用している場合に限り、管理者が現在地や移動履歴を確認できることがあります。
この記事で分かることは、次の3つ。
- 会社携帯のGPSで、実際どこまで確認されるのか
- GPSをオフにできるのか、オフにしたら会社に分かるのか
- 電源OFF時や休日の取り扱いはどうなるのか
従業員の方の不安解消はもちろん、法人携帯やMDMの導入・見直しを検討している企業担当者の方にも役立つ内容です。
目次
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会社携帯のGPSで会社に位置情報は確認される?
GPSが搭載されているだけでは、会社に位置情報は自動共有されません。会社が確認するには、位置情報を送信・共有するための仕組みが別途必要です。
GPSが搭載されているだけでは会社に共有されない
GPSとは、人工衛星からの信号をもとに端末の位置を測定する仕組みです。スマートフォンでは、GPSに加えてWi-Fiアクセスポイントや携帯電話基地局の情報も組み合わせて測位する場合があります。
ここで押さえておきたいのは、「GPSで位置を測定できること」と「その情報を会社が確認できること」は別物という点です。端末が自分の位置を把握できても、会社側のシステムで閲覧できる仕組みがなければ、会社は位置情報を確認できません。
会社が位置情報を確認する主な仕組み
実際に会社が位置情報を確認できるとすれば、主に次のような仕組みが使われます。
- キャリアが提供する法人向け位置情報サービス
- 勤怠管理・営業支援・配送管理などの業務アプリ
- MDM(モバイルデバイス管理)の紛失モード
- 端末標準の「探す」機能(iPhoneの「探す」など)
ただし、MDMを導入しているからといって、常時追跡されているとは限りません。MDMは端末の設定管理やセキュリティ対策を目的として導入されるケースが多く、位置情報の取得・確認機能を有効にしているかどうかは契約内容や設定次第です。
| 確認方法 | 主な用途 | 確認できる情報の例 |
|---|---|---|
| キャリアの法人向け位置情報サービス | 従業員の所在確認、安否確認 | 現在地、検索時点の位置情報 |
| 勤怠管理・営業支援アプリ | 出退勤記録、訪問先管理 | 打刻時の位置情報、移動履歴(アプリによる) |
| MDMの紛失モード | 端末の紛失・盗難時の捜索 | 紛失モード有効時の位置情報 |
| 端末標準の「探す」機能 | 端末の捜索 | 最後に確認された位置情報など |
会社携帯のGPSでどこまで分かる?
確認できる範囲は、利用しているサービスによって異なります。「GPS=すべて筒抜け」ではありません。
現在地
対応サービスやアプリを導入していれば、管理者が現在地を確認できる場合があります。ただし、地下や高層ビルの内部、山間部などは測位の苦手な場所です。誤差が生じることもあるため、位置情報だけで従業員の行動を断定しないことが大切です。
過去の位置情報や移動履歴
履歴保存機能を備えたサービスなら、過去の位置情報や移動履歴を確認できる場合があります。一方で、現在地のみ検索できるサービスもあり、保存期間もサービスによって異なります。
また、GPSをオフにしても、すでに保存された履歴が消えるとは限りません。
インターネットの閲覧履歴や通話内容
GPSはあくまで位置情報を扱う機能です。GPSだけでインターネットの閲覧履歴や通話内容まで確認できるわけではありません。閲覧履歴を見るには、別の管理サービスや業務用ブラウザなど、別の仕組みが必要です。
通話明細と通話内容も別物です。発着信の記録と、話した中身そのものは混同しないよう注意しましょう。
| 確認したい情報 | 確認できる可能性 | 注意点 |
|---|---|---|
| 現在地 | サービス・アプリ導入時に確認できる場合がある | 測位誤差が生じることがある |
| 過去の位置情報 | 履歴保存機能があれば確認できる場合がある | 保存期間はサービスにより異なる |
| 移動ルート | 対応サービスなら確認できる場合がある | すべてのサービスが対応するとは限らない |
| 閲覧履歴 | GPSだけでは確認不可、別サービスが必要 | 業務用ブラウザ等の導入状況による |
| 通話内容 | GPSでは確認不可 | 通話明細と混同しないよう注意 |
会社携帯がGPSで管理されているか確認する方法
端末の表示だけを見て「監視されている」「監視されていない」と判断するのは早計です。管理状況や取得範囲まで断定できない場合があります。
社内規程や端末配布時の資料を確認する
まず見るべきは、社内規程や端末配布時に渡された資料です。位置情報の取得目的、取得時間、利用サービス、管理方法を確認しましょう。
位置情報を利用しているアプリを確認する
端末の設定画面から、位置情報を使用しているアプリの一覧を確認できます。勤怠管理アプリや営業支援アプリが位置情報を利用しているケースもあります。
ただし、アプリの表示だけでは、取得した情報の保存期間や管理者側の閲覧範囲までは分からないことがあります。
端末の管理状態を確認する
iPhoneなら構成プロファイル、Androidなら仕事用プロファイルや管理アプリの有無から、端末が管理対象になっているか確認できます。ただし、管理対象端末であることと、常時位置情報を取得されていることは同じではありません。
不明な場合は管理者へ確認する
判断に迷った場合は、管理アプリを勝手に削除したり、GPSを勝手にオフにしたりせず、取得目的や取得時間、確認できる情報の範囲を管理者に確認しましょう。
会社携帯のGPSはオフにできる?
設定上はオフにできる場合もあります。ただし、実際に変更できるかどうかは、会社の管理設定や社内ルール次第です。
端末やアプリの設定からオフにできる場合がある
端末全体の位置情報をオフにする方法や、アプリごとに利用許可を変更する方法があります。AndroidとiPhoneでは設定項目の名称や手順が異なり、機種やOSのバージョンによっても画面表示はさまざまです。
会社の管理設定で変更が制限される場合がある
MDMなどの管理ツールによって、従業員が位置情報の設定を自由に変更できないよう制限されているケースもあります。制限できる内容は、OS、端末、MDM製品、管理方式によって異なります。
オフにしても過去の位置情報が消えるとは限らない
「オフにすれば、これまでの記録もすべて消える」と思われがちですが、すでにサービス側へ送信・保存されている過去の履歴は別です。サービスによっては、最後に取得した位置情報が表示され続けることもあります。
自己判断でオフにしない
GPSをオフにすると、地図アプリや勤怠管理、紛失対策などの機能が使えなくなる可能性があります。社内ルールに反するリスクもあるため、設定を変える前に管理者へ確認しましょう。
会社携帯の電源を切ると位置情報は確認される?
電源OFF時の挙動は、端末や位置情報サービスによって異なります。「切れば絶対に分からない」と一律に言い切ることはできません。
多くのサービスではリアルタイム検索が難しくなる
端末の電源がOFF、あるいは圏外にある場合、ネットワークとの通信ができないため、多くのサービスでリアルタイム検索が難しくなります。たとえばソフトバンクのスマートフォン法人基本パックには「位置ナビ一斉検索」などの位置情報関連サービスが含まれますが、対象機種や利用条件はサービスごとに確認が必要です。
電源OFF後も確認できる機能がある
一方で、電源を切った後も一定時間は位置情報を確認できる端末があります。Apple公式サポートでは、対応するiPhoneで「探す」ネットワークをオンにしている場合、電源をオフにしてから24時間以内であればiPhoneを見つけられる場合があると案内されています。
この場合に表示されるのは、現在地をリアルタイムで取得し続けるというより、最後に確認された位置情報や「探す」ネットワーク経由の情報です。挙動は端末・OS・設定・利用サービスによって異なります。
会社携帯のGPSで休日も監視される?
設定によっては、業務時間外や休日にも位置情報を取得できる場合があります。ただし、技術的に取得できることと、それが適切な運用であることは別問題です。
設定によっては業務時間外も取得される可能性がある
位置情報を自動記録するアプリなどでは、設定次第で業務時間外や休日にも取得される可能性があります。不安があれば、社内規程や説明資料を確認しましょう。
会社携帯の休日の取り扱いはこちら
業務時間外の取得はプライバシー侵害になる可能性がある
業務時間外なら必ず違法、とは単純に言い切れません。取得目的、業務上の必要性、取得時間帯や回数、取得範囲、従業員への説明の有無、実際の利用方法などを踏まえて個別に判断されます。
早朝や深夜、休日、退職後にも位置情報を確認していた行為について違法性が認められた裁判例もあります。個別の事案については、社会保険労務士や弁護士など専門家への相談をおすすめします。
取得目的や時間帯の周知が重要
企業側が位置情報を取得するなら、次の点を明確にし、従業員へあらかじめ周知しておくことが欠かせません。
- 位置情報を取得する目的
- 業務に必要な時間と範囲への限定
- 位置情報を確認できる担当者の限定
- 従業員への事前説明
会社が会社携帯のGPSを利用するメリット
GPSは、従業員の監視だけを目的にした機能ではありません。業務効率化やセキュリティ対策にも活用できます。
紛失・盗難時に端末を探せる
位置情報を活用すれば、紛失・盗難時に端末のおおよその所在を確認できる場合があります。MDMのリモートロックやデータ消去機能と組み合わせることで、情報漏えい対策にもつながります。
会社携帯を紛失した際の対応はこちら
外回りや配送業務を効率化できる
現場に近い担当者を把握できれば、訪問先や配送ルートの見直しに役立ちます。電話やメールで「今どこ?」と確認するやり取りを減らせるのもメリットです。
勤怠管理に活用できる
直行直帰や現場への到着時刻の記録など、勤怠管理の一部として活用されるケースもあります。ただし、位置情報だけで勤務実態のすべてを断定するのは避けましょう。
災害時の安否確認に役立つ
災害時には、従業員のおおよその位置を把握できることが、安否確認や救援判断の助けになります。ただし、測位誤差や通信障害が起きる可能性もあります。
会社携帯のGPSを運用するときの注意点
GPSは導入して終わりではありません。取得した位置情報を、いかに適切に管理するかが問われます。
利用目的を明確にする
勤怠管理、業務効率化、紛失対策、安否確認など、位置情報をどんな目的で使うのか具体的に決めておきましょう。
取得する時間と範囲を限定する
目的達成に必要な範囲だけ取得し、業務時間外や休日の取り扱いもあらかじめ決めておくのが理想的です。必要以上の常時取得は避けたいところです。
従業員へ事前に説明する
取得する目的、取得する情報の内容、取得する時間帯、情報の利用方法、閲覧できる担当者をあらかじめ従業員へ説明しておくことが望まれます。
アクセス権限と保存期間を決める
位置情報を閲覧できる権限は、必要な担当者に限定しましょう。目的外利用の防止に加え、アクセス状況の記録や、不要になった情報を保存し続けないことも重要です。
社内規程を整備して定期的に見直す
位置情報の利用ルールは、社内規程として明文化しておくと安心です。端末やサービス、働き方の変化に合わせて、内容を随時アップデートしていきましょう。
MDMを含む端末管理の全体像はこちら
会社携帯のGPSに関するよくある質問
会社携帯は常にGPSで監視されていますか?
常に監視されているとは限りません。利用しているサービスやアプリ、設定次第です。GPS機能が搭載されているだけで、自動的に会社へ位置情報が共有されるわけではありません。
GPSをオフにすると会社に分かりますか?
設定変更を管理者側で確認できるかどうかは、導入している管理システムやサービス次第です。一律に「分かる」「分からない」とは言い切れません。
会社は過去の移動履歴を確認できますか?
履歴保存機能を備えたサービスやアプリを利用していれば、過去の移動履歴を確認できる場合があります。現在地のみ確認できるサービスもあり、対応状況はさまざまです。
無断で位置情報を取得するのは違法ですか?
一律には判断できません。取得目的、業務上の必要性、取得範囲、従業員への説明の有無などを踏まえて個別に判断されます。運用に不安がある場合は、専門家へ相談しましょう。
まとめ
会社携帯にGPSが搭載されているだけでは、位置情報が自動的に会社へ共有されることはありません。共有されるとすれば、キャリアの法人向け位置情報サービスや業務アプリなど、位置情報を送信・管理する仕組みを利用している場合です。
GPSをオフにできるかどうかは、会社の管理設定や社内ルール次第です。電源OFF時の挙動も、端末やサービスによって差があります。
- GPS搭載だけで会社へ自動共有されるわけではない
- 位置情報の確認には、キャリアサービスや業務アプリなどの仕組みが必要
- GPSをオフにできるかは会社の管理設定や社内ルールによる
- 休日や業務時間外の取得は、目的・範囲・説明の有無が重要
- 企業側は利用目的、取得範囲、閲覧権限、保存期間を明確にする
企業側に求められるのは、位置情報の取得目的・時間・範囲を明確にし、従業員へ事前に説明したうえで適切に運用することです。法人携帯の導入や料金プランの見直し、MDMを含む端末管理については、専門スタッフへ相談しながら進めると安心です。
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