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スマホの勘定科目と仕訳方法|10万円以上の処理や按分まで解説

2026年6月16日 2026年6月16日

スマホの勘定科目と仕訳方法

スマホ代を経費にしたいけれど、「どの勘定科目を使えばいい?」「10万円以上のスマホはどう処理するの?」と迷っている方は多いのではないでしょうか。

この記事では、個人事業主・フリーランスが実務でつまずきやすいポイントを中心に、スマホ代の勘定科目の選び方・仕訳例・家事按分の考え方まで具体的に解説します。

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スマホ代は経費にできる?

スマホ代は経費にできる

結論から言うと、事業で使うスマホの費用は経費にできます

ただし「事業で使っている」という事実が前提。プライベート専用のスマホ代は経費になりません。

個人利用分は経費にできない

個人事業主の場合、プライベートと仕事を同じスマホで兼用しているケースが多いものです。この場合、スマホ代の全額を経費にすることはできません

事業使用分と個人使用分を合理的な方法で按分し、事業分だけを経費に計上する必要があります。この処理を「家事按分」(かじあんぶん)と呼びます(詳しくは後述)。

スマホ代の主な勘定科目一覧

まず全体像を確認しておきましょう。勘定科目に厳密なルールはありませんが、一般的な処理方法を紹介します。一度使った勘定科目は継続して使うことが重要です。

項目 勘定科目
月額料金 通信費
通話料 通信費
SMS利用料 通信費
スマホ本体(10万円未満) 消耗品費
スマホ本体(10万円以上) 工具器具備品(減価償却)
充電器・ケーブル 消耗品費
モバイルバッテリー 消耗品費
修理代 修繕費
解約手数料 支払手数料

各勘定科目の詳細は次章以降で解説します。

スマホ本体を購入した場合の勘定科目

本体代の勘定科目は1台あたりの購入金額によって変わります。なお、税抜経理の場合は税抜価格、税込経理の場合は税込価格で判定します。金額に応じた処理方法を確認しておきましょう。

10万円未満の場合

10万円未満なら「消耗品費」で一括計上できます

購入した年度にまとめて経費にできるため、処理がシンプル。2〜3万円台のスマホや、型落ちモデルを安く購入した場合はこちらに該当することが多いです。

10万円以上40万円未満の場合

10万円以上になると原則として「工具器具備品」(固定資産)として計上し、減価償却が必要になります。

ただし、青色申告をしている個人事業主は「少額減価償却資産の特例」を使えます2026年4月1日以降に取得した40万円未満の資産であれば、購入年度に一括で経費計上することが可能です(年間合計300万円まで)。

白色申告の場合はこの特例が使えないため、通常の減価償却(法定耐用年数は一般的に4年)が必要になります。

※少額減価償却資産の特例は、適用期限や対象金額が税制改正で変わる可能性があります。取得時期ごとの最新情報は、税理士・税務署・国税庁の案内で確認してください。

40万円以上の場合

少額減価償却資産の特例(2026年4月1日以降の取得は40万円未満が対象)には該当しないため、「工具器具備品」として固定資産計上し、法定耐用年数(一般的に4年)に基づく減価償却が必要です。

通信費・修理費・周辺機器の勘定科目

月額料金・通話料

毎月の基本料金・データ通信費・通話料はすべて「通信費」で処理します。

キャリアや格安SIMの請求書・口座引き落としの明細をもとに記帳しましょう。

修理代

画面割れの修理やバッテリー交換など、スマホの修理費用は「修繕費」で処理するのが基本です。

充電器や周辺機器

充電器・USBケーブル・モバイルバッテリー・スマホケースなどの周辺機器は「消耗品費」が一般的です。

ただし高額な周辺機器(単体で10万円以上)は固定資産扱いになるため注意が必要です。

個人事業主がスマホ代を経費にする際の注意点

家事按分が必要になるケース

プライベートと仕事を兼用しているスマホは、使用割合に応じて按分する必要があります

按分の方法に決まったルールはありませんが、合理的な根拠があることが重要。通話記録や使用時間など、税務調査で聞かれたときに答えられる記録を残しておきましょう。

逆に、仕事専用のスマホを持っておりプライベートでは一切使っていない場合は、全額経費にできます

家事按分の計算例

例えば以下のような方法で算出できます。

時間ベース

1日のうち仕事での使用時間と個人での使用時間を記録し、その比率で按分する方法。

例)1日のスマホ使用時間が10時間、うち仕事での使用が6時間 → 事業使用割合60%

使用日数ベース

1ヶ月のうち仕事で使った日数と、プライベートで使った日数の比率で按分する方法。

計算例

月額通信費:8,000円
事業使用割合:60%
経費計上額:8,000円 × 60% = 4,800円

仕訳例:

通信費 4,800円 / 普通預金 8,000円
事業主貸 3,200円

「事業主貸」は、プライベート分の支出を処理する際に使う勘定科目です。

実務的には「2台持ち」が最もシンプル

按分の計算や記録の管理は、慣れないうちはかなりの手間です。時間コストを考えると、事業用スマホを1台追加する「2台持ち」のほうが結果的に楽なケースも多いです。

事業専用の1台であれば按分不要で全額経費に計上できます。また、個人事業主であっても事業内容や契約条件によって法人向け・事業者向けの契約を選べる場合があり、個人契約より料金が抑えられるプランもあります。

帳簿付けの手間と通信費のコストを天秤にかけて、2台持ちも選択肢に入れてみてください。

併せて読みたい

領収書や請求書を保管する

経費として計上するには、支出の証拠となる書類の保存が必要です。

  • キャリアの請求書
  • 購入時のレシート・領収書
  • 修理代の領収書

なお、メール添付のPDF請求書やWebサイトからダウンロードした請求書は「電子取引」に該当します。電子帳簿保存法により、電子データのまま保存する必要があります。紙に印刷して保管することはできますが、電子データも併せて保存しておきましょう。

スマホ代の仕訳例

スマホ本体を購入した場合

例1:iPhone SE(税込8万8,000円)を購入した場合

消耗品費 88,000円 / 現金 88,000円

例②:iPhone(税込15万4,000円)を購入・青色申告の少額減価償却資産の特例を適用した場合

なお、この際の減価償却の仕訳には「直接法」と「間接法」の2種類があります。ここでは直接法で紹介しています。

購入時:

工具器具備品 154,000円 / 現金 154,000円

決算時:

減価償却費 154,000円 / 工具器具備品 154,000円

月額料金を支払った場合(プライベートと兼用の場合)

例:月額通信費8,000円・事業按分60%・口座引き落とし

通信費 4,800円 / 普通預金 8,000円
事業主貸 3,200円

スマホ代の勘定科目に関するよくある質問

Q.iPhoneは経費にできますか?

できます。iPhoneに限らず、Androidでも事業で使用しているスマホであれば経費の対象になります。金額に応じた勘定科目の選択と、プライベート兼用の場合の按分処理が必要な点はほかのスマホと同様です。

Q.分割払いで購入した場合はどうなりますか?

スマホを分割払いで購入した場合でも、勘定科目の判定は分割回数ではなく、スマホ本体の購入総額(取得価額)で行います。

例えば、本体代の総額が10万円未満であれば「消耗品費」として一括計上が可能です。また、月額利用料や通話料は「通信費」、スマホ本体代は「消耗品費」または「工具器具備品」として処理するため、それぞれ区別して考える必要があります。

Q.プライベート兼用でも経費にできますか?

できます。ただし、プライベートでも使用している場合は全額を経費にすることはできません。事業で使用した割合に応じて経費計上する必要があります。

事業利用割合は、利用時間や使用日数などをもとに合理的に判断しましょう。按分比率の根拠はメモなどで残しておくと、税務調査の際にも説明しやすくなります。

Q.スマホの買い替え費用は経費になりますか?

なります。買い替えの場合も、新たに購入するスマホの取得価額に応じて「消耗品費」または「工具器具備品」として処理するのが一般的です。

なお、事業で使用していたスマホを売却した場合は、売却金額や帳簿上の残存価額に応じて処理が必要になることがあります。

Q.スマホ代は通信費で処理してもいいですか?

月額の基本料金や通話料、データ通信料は「通信費」で処理するのが一般的です。一方、スマホ本体の購入代金は「通信費」ではなく、「消耗品費」または「工具器具備品」として処理します。

スマホ本体代と通信費は勘定科目が異なるため、契約内容を確認しながら適切に区分して計上しましょう。

まとめ

スマホ代の勘定科目は、以下の点を押さえておけば迷いにくくなります。

  • 月額料金・通話料 → 通信費
  • 本体(10万円未満) → 消耗品費
  • 本体(10万円以上) → 工具器具備品(青色申告なら少額減価償却の特例を検討、2026年4月以降は40万円未満まで対象)
  • 修理代 → 修繕費
  • プライベート兼用 → 按分して事業分だけを計上

勘定科目の選択に迷った場合は、顧問税理士や税務署の無料相談窓口に確認するのが確実です。

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